緊急事態宣言下でも気をつけたいこと

不要不急の外出を控えましょう。でも家に篭る必要は・・・

東京・関東に続き、福岡県でも「緊急事態宣言」が発令されました。「不要不急の外出」を控えるように政府やメディアは発信しています。

2月の最初の緊急事態宣言の時もそうでしたが、重要なことは「三密(密閉、密集、密接)」を避けることです。

密閉:換気の悪い密閉空間

密集:多くの人が密集する場所

密接:近距離での密接した会話(ソーシャルディスタンシング)

これらを避けることが重要なのです。

 

基礎疾患がある方の受診控え、受診のドロップアウトは「新型コロナ感染症」よりも「致命的」になってしまうことがある事をご理解ください。

高血圧患者さんの降圧剤中止による血圧上昇、糖尿病患者さんのインスリンも含む血糖降下剤の自己中止による血糖上昇、不整脈疾患の患者さんの抗不整脈薬中止による不整脈の再発、動脈硬化疾患(狭心症、脳梗塞の既往、不整脈、弁膜症)を有する患者さんの抗血小板剤中止による心筋梗塞、脳梗塞など血栓症の発症は生命の危険があります。

そのようなことの無いように注意し、患者さんのご家族も気にしていただければと思います。

 

一方、外出自粛については、特に高齢者は「一歩も外に出てはいけない。なので、屋外での運動も全くしてない」という状態も良く聞きます。外出を控えるべき場所は「三密(密閉、密集、密接)」が起きやすい「いわゆる繁華街」を避けることであって、ご近所の公園、ご近所の遊歩道、住宅街の散歩道に散歩・ウォーキングやストレッチや太極拳に行ったり、ランニングしたりすることがいけない訳ではないのです。

 

大豪邸に住んでいる方は別として、お家の中での運動には限りがあります。大雪や大雨ではないお天気な日には気分転換も兼ねて、ぜひ、家に篭らず、散歩・ウォーキングなどをしてください。もちろん、帰宅後の「手洗い・うがい」は忘れずに。その継続が「寝たきり」にならず、コロナ禍であっても「免疫力」(細菌やウイルスを跳ね除ける力)が維持され、「生涯歩行」の獲得の近道だと思います。

 

 皆さまのご協力により、新規感染やクラスターを増やすことなく、医療崩壊に陥らないようにしていきたいと願います。お願いばかりで恐縮ですが、皆さまと一緒にこの国難、いや世界の危機を乗り越えましょう。スタッフ一同、我々も気をつけて診療していきたいと思います。「手洗い、換気、体調管理、思いやり」は欠かさずにです。