第72回日本皮膚科学会中部支部学術大会での講演報告

2021年11月21日に開催された第72回日本皮膚科学会中部支部学術大会(https://cjda72.jp/)教育講演 4 「下肢を救う苦悩〜その光と影」にて講演の機会をいただきました。

今までには循環器学会、糖尿病学会、靴医学会、日本フットケア足病医学会、透析医学会などの発表経験はありましたが、今回、皮膚科関連学会でお話させていただくのははじめてのことでした。 講演の詳細は学会抄録を一般の方向けに少し改変して下記に掲載しておきますので、ご興味にある方はぜひご覧ください。

 

タイトルは「総合的な下肢救済法と下肢切断の判断について」でした。

皮膚科学会という他診療科領域の学会でかつ教育講演という大役の機会を与えていただき、大変光栄なことですが、かなりプレッシャーが?(汗)

 

11月から12月はかなり忙しくイベントも多くなってしまいました。ブログにも色々アップしてご報告したいのですが、どんどん溜まっていってしまいます・・・もう発表から約1ヶ月が・・・反省。

 

よって、とりあえず(汗)発表のご報告としておきます。

おまけですが、皮膚の勉強に飽き足らず、奈良といえば日本酒!! しっかり日本酒の勉強もして参りました(笑)。「春鹿」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<学会抄録>

下肢切断も視野に入ったときの下肢救済への道程は容易ではない. 下肢虚血が病状の主因の場合, 血行再建術が第一選択となる. しかし血行再建が全身状態もしくは病変的に適応とならない場合や血行再建後に創治癒遅延がある場合は, マゴットセラピーによって治癒に至る可能性は僅かに残されている.

 

本邦におけるエビデンスの構築などまだ整備する問題はあるが, 下肢救済において重要な役割を果たす治療法の一つであると考える. 我々はマゴットセラピーに組み合わせて, 局所陰圧閉鎖療法, 高気圧酸素療法などのコンビネーション, さらに義肢装具などにより総合的に下肢救済を多数行っている. ところが血行再建術やあらゆる保存療法が無効となり, 最終的に下肢大切断を選択せざるを得ない例がある.

 

救肢だけが唯一絶対のゴールではない. 患者背景を十分に考慮した臨床現場では, 多くの苦悩や葛藤を患者とともに医師も背負うことになる. 年齢, 合併症, 生命予後, 発症時のADL, 生活環境, 社会環境, 経済環境, 感染症の程度など様々な要因が個々人によって異なり, どこまで救肢を試みるか明確な解答は誰にもない. 参加者とともに考える場になればと願う.

 

 

些細な原因から一人でも多くの人が切断になってしまわないように、そして、歩けなくなって生活できなくならないようにクリニックでは全力をあげて支援させていただいています。

 

ご心配の方や気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

 

 

 

今回のブログはこの辺で。マゴットセラピーについては、過去のブログ「マゴット(ウジ虫)療法って知ってますか? 日本マゴットフォーラムのweb講演会を振り返って 多くの足を救うメンバーが集いました。」にも詳細を書いていますので、ご参考にされてください。

http://ashitoshinzo.com )

 

マゴットセラピーの詳細は下記のホームページをご参照ください。

 

日本マゴットフォーラムと名称を変更してマゴットセラピーおよびヒロズキンバエに関連する研究・教育・事業に関する普及推進に努めています。竹内も理事を務めています。

 

日本マゴットフォーラム https://www.maggotforum.com

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