「3TO(VHO)式巻き爪矯正法実技セミナー in神戸」の講師を務めて来ました。

あっという間に12月も中旬ですね。12月18日に神戸にて3TO(VHO)式巻き爪矯正法実技セミナーが開催(バン産商主催)、今回も講師を務めました。いつもはバン産商の本社ビルがある浅草にて開催することが多いセミナーですが今回は神戸での開催でした。

感染対策として、全員が医療関係者であり、当たり前のことではありますが、手指消毒、こまめな室内換気に加え、受講前の検温、問診チェック表の提出なども行い実施しました。

 

当院でも受診が大変多い疾患の一つに「巻き爪・陥入爪」があります。全国的にも言えることなのですが、トラブルで悩む患者さんが多いにも関わらず、得意分野として診ることのできる医師や医療機関が少ないのが現状です。「巻き爪・陥入爪」で困った時にどこの医療機関を受診して良いか分からない、行ってみた医療機関で「爪を抜かれた」、「もう二度と受診したくないくらい治療が痛かった」などのご意見を多く聞いてきました。

 

九州だけの問題だけではなく、今回セミナーを開催した関西地区においても同じような状況です。そんなこともあり、今回は関西地区だけでなく、関東、九州からも参加があり、熱意のあるドクター、看護師さんが集まりました。ドクターは全て皮膚科医でした。

 

当院では「巻き爪・陥入爪」の治療を全てこの治療法で行なっている訳ではありませんが、この治療法は大変喜ばれている治療法の一つです。この治療法は竹内が開発した訳ではありませんが、この治療法を行うようになり10年以上になります。2020年は、当クリニックにおいて延べ1000趾/1年間の施行実績があります。施術実績や経験は全国でも上位でしょう。

 

集計スライドは今年の日本循環器学会のシンポジウム用に集計したデータです。2021年では、延べ1112趾/1年間の実績でした。今年ももう終わりますが、2022年はどれくらいの患者さんの治療に当たらせていただいたのでしょうか??

 

 

 

 

 

この治療に限ったことではありませんが、どんな良い治療法であっても施術者の経験が治療成功の鍵となります。しっかりとした技術を身につけ多くの医療関係者が実施できるようになり、全国のどの地区であっても爪のトラブルを早期から改善できるようになればと願います。この治療法に関しては、現時点ではランセンスを授与できる日本人講師の講師は2人であり、竹内はその一人です。もう一人は、横浜市の爪と皮膚の診療所(https://www.tumehifu.com ) 院長の山口健一先生です。今回は全国から9名の医師、看護師さんが受講されました。

 

セミナーでは他の巻き爪矯正治療法との違い、メリットデメリットや使い分け、治療アルゴリズムについても、竹内がいつも使用するスライドを用いて講義を行いました。

 

 

午後は技術習得のための実習漬け。やる気のある受講者なので熱を入れて指導しますが、流石に毎回、疲れます。ご褒美が必須ですね。次回は3月に大阪で開催予定です。

 

その前には奈良で開催される日本フットケア足病医学会総会のシンポジウム「この方法が一番 私の巻き爪矯正治療法」でも、ご高名な先生方に混じって登壇予定です。ぜひ、医療関係者、フットケア関係の方々はご参加くださいね。

 

セミナーの朝は、気温3度?? 超寒空の中、神戸マラソンのコースでもあるポートピア周辺、ハーバーブリッジなどを10kmだけランニングしました。凍えそうでした〜

 

 

 

 

 

 

 

 

詳細は本治療法に必要な物品を扱うバン産商株式会社 フスウントシュー インスティテュート「3TO(VHO)式巻き爪矯正法」の公式ホームページもご覧下さい。

https://www.vho.jp/vho/about/index.html

 

 

 

 

 

 

 

懐かしいので10数年前に非常勤先であった長尾病院で開始した時に病院機関紙に載せた紹介コラムも転記しておきます。

 

巻き爪治療について

 

深爪が原因の「陥入爪」や、内側へ異常に湾曲していく「巻き爪」で悩んでいる方が非常に多いにもかかわらず、あまり優れた治療方法がないのが現状です。「VHO式矯正技術」は爪を深く切り込んでいても施術が可能で、施術当日から入浴、運動も可能です。

 

日常生活には全く支障がない優れた方法であり、若い人だけでなく、糖尿病、閉塞性動脈硬化症などの合併疾患を持った高齢者には非侵襲的な治療法であり、自由診療にはなりますが非常に有益な治療であると考えております。

 

巻き爪や陥入爪で悩んでおられる患者さんから良く聞かれる質問は、「何処の病院に行けば良いのか?」または「何科を受診したら良いかわからない」です。私は循環器医としてそして心臓血管外科医として、日々多くの動脈硬化性疾患に関連した足病変に携わっています。

 

元気な高齢者の患者さんに対して「日常生活で毎日しっかり歩いてくださいね」と運動療法の指導をしたところ「実は巻き爪で痛くて歩けないんです・・・」と言われたことが何度もありました。また、陥入爪が原因で下肢切断になった患者さんの治療も行いました。

 

高齢者またその中でも特に、糖尿病、閉塞性動脈硬化症を持った患者さんは、些細な足の傷から壊疽を起こし肢切断に至ることがあります。

 

そのような不幸を少しでも減らしたいと思いから、フットケアの一環として巻き爪治療を開始いたしました。

 

3T0/ VHO式矯正技術は

 

(1)専用のスチール鋼を爪の大きさに合わせて切り、爪の湾曲状態に合わせてワイヤーを湾曲させる。

(2)これを爪の左右に引っ掛け、専用のフックを用いて巻き上げ、固定する。

(3)余分なワイヤーをカットした後、人工爪でワイヤーの固定部分をカバーする。
という手順で施術します。

 

爪の横に引っ掛けたワイヤーは、一見、食い込んで痛いように見えますが、皮膚にまで突き刺すわけではないため痛みを感じることは少なく、出血もしません。従って、麻酔の必要もありません。
固定したワイヤーは爪の伸びとともに前方に移動するので、施術して約3ヵ月後に付け替えを行います。これを半年から1年くらい(個人差はあります)の期間をかけて矯正していきます。

 

医療機関での施術費は日本では保険適用がないため、自由診療となります。しかしこれを手術治療した場合の、術後1〜2週間も続く痛み、醜く完治した爪、手術そのものにかかる費用等を考えれば、それほど高いものではないと思われます。

 

  • 爪の症状、状態は患者さんによってすべて異なります。

したがって、治療の経過やそれに伴う治療の料金などもそれぞれ若干違ってきますのでご了承ください(治療の継続期間が異なるため)。

 

まずは、爪の状態を確認させていただき、治療の方針を相談させていただきます(状態によってはVHO法での治療ができない場合もあります)。

 

 

「健康は足元から!!」一人でも多くの患者さんに、元気な足で健やかな生活を送っていただくことを願っています。気軽にご相談下さい。

 

足のケアやその他の病気については、また機会があればお話しさせていただきます。

 

 

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