福岡マラソン前に見直しておくランニングシューズ選び

いよいよ、福岡マラソンが近づいてきました。参加者の皆さん、準備はいかがでしょうか?昨年もこの時期に「初心者ランナーへのアドバイス」と題して「適切なシューズ選び」のことをお話ししました( https://ashitoshinzo.com/2018-11-5/ )。マラソン大会終了後や大会中で多い足のトラブルに「靴ズレ」、「筋肉痛」、「爪・足趾の痛み」、「膝の痛み」などが挙げられます。

こういったトラブルを未然に防ぐにはどうすれば良いのでしょうか? 「適切なシューズ選び」や「足の事前チェック」、「大会準備のための計画性のあるトレーニングとコンディショニング造り」が重要だと考えます。

 

さて、「適切なシューズ選び」とはどんなシューズでしょう? つっかけやバスケットボールシューズでのマラソンは論外ですが、「経験や走力に見合ったシューズ」、「サイズが適切なシューズ」を選びましょう。モチベーションアップのためにも、ついつい「格好いい」、「可愛い」デザインだけで選んで買ってしまいがちではありますが気をつけたいところです。

 

目標のタイムを出すだけでなく、完走を目指すには「適切なシューズ選び」がとても重要になります。「適切なシューズ選び」をおろそかにすると「完走」できないだけでなく、「怪我」をも引き起こしてしまいます。ですから、「自分に合ったシューズ」を早めに見つけておいてください。

「適切なシューズ選び」とは「自分の足に合っているシューズ」を選ぶのは大前提ですが、「シューズの機能」と「自分の走力・トレーニングレベル」とのバランスも重要になります。

「軽いほど良い・楽」と思いがちではありますが、「軽い」ということは、クッション性を犠牲にしたり、足を守る固定性(ホールド性)、耐久性を犠牲にしていることが多いです。

このようなことを犠牲にすることで軽量化を図るのです。トレーニングがしっかりできて走力が備わってくると、「軽さ>クッション性」(バランスは重要ですが)の方が記録を伸ばせることにも繋がるのです。

 

しかし、初心者ランナーがそのようなシューズを履くと、筋力や走り方がまだ備わっていない状態なので、マラソン中、マラソン後、トレーニング中に足を痛めてしまったりするトラブルが発生しやすくなるのです。もちろん、気に入ってないデザインのシューズより、気に入ったデザインのシューズを着用したほうがモチベーションはアップしますよね。

詳細を書けば、延々と長くなりますので、割愛しますが、「いろいろな点を加味して自分に見合ったシューズ選ぶ」ことが、「トラブルなく健康に長く運動を続けられる・楽しめる」ためにも重要でしょう。

 

ご覧のように「ランニングシューズ」であっても機能や走力(初心者、中級者、上級者、アスリートなどなど)、走る目的別(ウォーキング用、ロードのランニング用、トレイルランニング用)によって靴底(アウトソール)の形状も重さも様々です。全て自分のシューズですが、シューズによっては200g以上も重さが違います。診療ではそのような相談も足の状態確認の検査をしながらアドバイスもしています。ものすごく奥が深く楽しい世界です。笑

 

「マラソンは足元から」、「健康も足元から」、まずは足元をしっかり固めて、大会に臨んで欲しいと願います。

 

さらには「適切なシューズ選び」だけでは不十分なのです。大切なのは「自分に合った適切なシューズを適切に履くこと」なのです。「適切に履くとは??」ランニングシューズに限ったことではありませんが、ランニングシューズ(普通のひも靴も!!)は「踵で合わせ、しっかり紐を結ぶこと」が大切です。

「筋肉痛」は仕方がないことだったりもしますが、「靴ズレ」、「爪・足趾の痛み」、「膝の痛み」はこの事だけでもかなり予防できます。要するに「靴の中で自分の足を遊ばせない」ことから「靴の中での摩擦を最小限にとどめる」ことが大切なのです。

 

安全で楽しい「福岡マラソン2019」となることを願っています。福岡マラソンは地元ですし知人の応援も多いので、選手として出場したい気持ちもありますが、今年も「地元だからこそ、医療人ランナーとして地元への貢献」の想いで走りたいと思います。もちろん、福岡マラソン以外も走る予定です。靴だけではなく熱中症予防や筋力のことなどの準備については2020年に主催する学会でも特別企画を予定しており、一般の方にも申し込み制で聴講していただける講座を準備中です。また、ご案内したいと思います。