第15回 日本整形靴技術協会(IVO)学術大会の参加報告: 整形靴技術の進歩、生涯歩行のために我々ができること
第15回 日本整形靴技術協会(IVO)学術大会in神戸・三田大会にて特別講演4「靴のフィッティングを簡単にする外科手術」
ザルツブルグ整形外科大学病院 整形外科 副院長・国際義肢装具協会(ISPO)オーストリア会長 Franz. Landauer先生(オーストリア)の座長を務めさせて頂きました。
この学会は整形靴技術者を中心とした学会で今回はエドワード ヘルプスト氏(オーストリア、整形靴マイスター)が大会長で国際色豊かに靴技術者、靴資材関係者、義肢装具士、靴専門学校関係、研究職、企業、医師などの参加があり盛り上がりました。特別講演3では次回の日本下肢救済足病学会学術集会会長の寺師浩人先生(神戸大学 形成外科 教授)の講演もありました。懇親会では目を覆いたくなるような(訂正:目を見開いて乾燥し過ぎてしまうような)サンバ カーニバルの余興で盛り上がりました。
Franz Landauer Dr.だけでなく「足病治療が進んでいる」欧米でも「診療科の連携」、「創が有っても在宅・通院での治療」、「多職種との連携」などの重要性の発表がありました。有能な若手靴技術者を育てることも急務です。その一方で「靴はファッションである」の発表もありました(診療のため聴講することはできませんでしたが)。
家に飾っているだけでは「靴」の意味はありません。患者さん、利用者さん、お客さんに履いてもらえる、着用してもらえるように、重要性を理解していただけるように、医療・介護・福祉も「多職種」で取り組んでいかなければなりません。また、そのための教育環境の整備も重要だと考えます。医療・介護・福祉も「一方通行ではない」相手の「生活環境・活動レベル」を配慮した「カスタムメイド」な医療や介護・福祉サービスを一緒に考えて「歩行を守る・生活を護る」、「生涯歩行」のお手伝いができればと願います。
来年の第16回 日本整形靴技術協会(IVO)学術大会in福岡は六本松 足と心臓血管クリニックが主催で学会を開催いたします。大病院ではない当クリニックではお役不足ではありますが、多くの学術大会参加者の学びや新たな発見、新たな出会い、融合の場となりますように準備を進めていきたいと思います。学会のテーマは「生涯歩行のすすめ」としています。企画提案や企業のスポンサーもぜひ、ご連絡いただければ幸いです。
現時点では、学会前日にはシューフィッターさんや介護・医療関係者などが「足を学べる」セミナーの開催、学会2日目の日曜日は「市民の方々に足や靴の重要性を知っていただく」市民公開講座を開催できればと準備を進めています。
早朝には日頃の運動不足解消のため、学会前には10kmほど神戸マラソンのコース(2016年自己ベスト)を気持ちよくランニングすることができました。これも学会、出張の醍醐味です。