フットケアクリニックでの経験に基づいた 足病変に対する集学的治療について:日本循環器学会学術集会 シンポジウム発表報告
第84回日本循環器学会学術集会のシンポジウムにて発表する機会をいただきましたのでブログにて報告したいと思います。
本来であれば毎年3月頃に開催される日本循環器学会。国内最大級、循環器領域としては最大の学会であり、多くの循環器専門医をはじめとして、多くの海外からの招聘ゲスト、循環器領域に関わる基礎研究者、技術者、医療関係者の学びの場です。
この学会で発表する機会が得られたことは循環器を専門としている者であれば大変栄誉あることの一つでしょう。
海外参加者も多い学会であることから、公用語は「英語」であり、発表の多くは英語で発表、討論が行われます。
学会主幹である京都大学医学部循環器内科学講座の木村剛会長を始め、学会運営委員会の多大なるご尽力に感謝する次第です。この場でも改めて御礼申し上げたいと思います。
また、ご一緒させていただきました全国のご高名な先生方ともご縁をいただき感謝です。
本来のシンポジウムは英語発表でしたが、「新型コロナ感染拡大」の影響を受け、学会開催自体が8月に延期になっただけでなく、「すべてオンライン(web)での開催」となりました。
その「おかげ???」か、発表が「日本語」に変更となり筆者としては、「少し(いや、実はかなり??笑)」肩の荷がおりていました。
9月3日で当クリニックも2周年を迎えますので、本発表のためにデータをまとめる良い機会となりました。
シンポジウムのテーマは「Topics: Critical limb ischemia: Multidisciplinary approach (重症下肢虚血の集学的治療アプローチ)」でした。私に与えられたテーマは「Multidisciplinary approach with foot care team The role of podiatrist -experience from foot care clinic- (フットケアクリニックでの経験に基づいた足病変に対する集学的治療について)」 でした。
日本にはヨーロッパ、アメリカなどで活躍する「Podiatrist:足病医」の制度や専門医制度がありません。日本循環器学会が「足病医」に近い存在として、筆者を演者に選んでいただけたのも大変ありがたいことでした。
無事に発表を終えましたので、発表内容を何回かに分けてご報告しておきたいと思います。
発表内容は、当クリニックのブログをお読みいただいている患者さんや一般の方へも分かりやすいように一部改変しています。
クリニックの特徴として、
専用の足洗い場があり、足の洗浄やセルフケア指導を実施しています。下肢切断術後や潰瘍形成などの患者も多く受診されています。
皮膚科以外では珍しいと思いますが、白癬菌などを検鏡するための顕微鏡を完備しています。
検査機器は、エコー、ABIなどを設置しており、積極的に血流検査を実施しています。
超音波検査の実施件数です。心臓と血管だけでも年間に500件以上は実施しています。当院では、院長の竹内が実施するエコーの他に、月曜日午前中と金曜日の午後にはベテランの女性エコー技師が検査を担当していていますので、安心して検査をお受けいただくことができます。
クリニックで診療している主な疾患を供覧いたします。
循環器疾患はもちろんのこと、足白癬、爪病変、外反拇趾、開張足など、下肢のほとんどの疾患に対応しています。
続きは、後日のブログに分けてご報告したいと思います。