ハイヒールで足の変形や巻き爪に!? 働く女性の足トラブル  ハイヒール強制にNo!!広がる「# Ku Too」

KBC アサデス 2019年3月6日の放送に当クリニック(https://ashitoshinzo.com)

のことを取り上げて頂きました。

KBCアサデス 「朝イチ スクープ!」

http://www.kbc.co.jp/tv/asadesu/kbc/corner/

ハイヒールやパンプスなどが原因の一つとなる「働く女性の足トラブル」の特集でした。

パンプス強制は苦痛」=足腰に負担、仕事に支障 などニュースにもなっています。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019022300223&g=soc

仕事でパンプスやハイヒールの着用を強制され、足腰の痛みに苦しむのは理不尽だとして、女性たちが声を上げている。性被害を告発する「#MeToo」(私も被害者)にならい「#KuToo」と命名された。「靴」と「苦痛」を掛けた言葉で、インターネット上では国に対応を求める署名集めも活発化していて、現在、約15000件もの署名が集まっているそうです。

ニュースなどによると、パンプスをめぐっては、東京都心などで働く女性の約7割が、週1日以上履くとの調査結果がある。接客業などで着用を求められるほか、事務職でも「マナー」として履くことが暗黙のルールになっているケースが多いとされる。

パンプス・ハイヒール=悪ではないと考えますが、「足のトラブル」を起こすリスクが高いことは知っておいて頂きたいと願います。番組では「靴の履き方が悪くて巻き爪になる人が多い」、「全身の健康や仕事の効率にも影響」、「足の痛みを放置しておくと→膝、腰、肩などにも影響が出ることがある」、「普通の靴でも起こるため男性や子供も注意が必要である」などのコメントも取り上げて頂きました。

診療風景などは患者さんに同意を頂き取材協力して頂きましたが、やはり「靴の選び方が悪い」、「靴の履き方が悪い」患者さんの「足のトラブルが多い」のは事実です。

当院では、「フットウェア外来」でのオーダーインソール処方(足の変形の程度によっては健康保険の適応あり)もベテランの義肢装具士と一緒に行っていますし、「巻き爪」、「たこ」、「うおの目」、「外反母趾」、「内反小趾」、「扁平足」、「甲高」、「左右の脚の長さの違い:脚長差」などの治療も積極的に行っています。

その際には必ず靴や靴の履き方をチェックして、医師、義肢装具士、看護師で「靴の選び方」や「靴の履き方」の指導も行っています。

「足を守ってくれる」のが靴ですが、「足を痛めつける」のもまた靴なのです。少しでも快適な生活になれるようにスタッフと協力しながらこのような教育も実践していますので、今回の番組が分かりやすく市民に伝えて頂きありがたいなと思います。

健康な方だけにとどまらず、特に「糖尿病の患者さん」にも重要なことです。糖尿病患者さんの下肢切断の初発原因の第一位は「原因不明(いつ何が原因で起こったかわからない)」もしくは「靴擦れ」が原因とも言われています。

このことは、放送時間の関係で伝えていただけなかったことなのですが、とても重要なのです。

日頃の診察では「患者さんの職業」もお聞きしていることが多いです。それは、仕事をされている方にとって、1日、1週間、1ヶ月の中で「仕事中に履いている靴が一番、長時間履いている靴」だからです。インソール処方の際も「職場で履く靴」に合わせてインソールを処方することが多いです。

なるべく長く履いている靴に処方したインソールを入れるのが一番、負担の軽減になるからです。処方されたお薬を飲んでいなければ病気が良くならないように、インソールを処方しても履いていただけないのなら負担の軽減にならないのです。

「# Ku Too」運動で言われている「男女差による靴の着用強制は性差別」という問題はすぐに解決できることではありませんが、少なくとも仕事で履く靴は、「ご自身の足に合った靴」、「全身の健康を損なわない靴」、「足を労ってあげられる靴」を選んで欲しいと願います。

それによって「全身の健康や仕事の効率にも影響」してくることを知って頂きたい。

まだまだ書くことはありますが、今回のブログはこのへんにとどめておきたいと思います。春先になりますと「学校靴が合わない」という新社会人や学生さんの受診も多いので「学校指定靴」や「上履き」の問題も色々あると常日頃から思っています。