「マスクで熱中症リスク高まる?」 〜2020.5.28 RKBニュースに取り上げていただきました〜

あっという間に6月も中旬ですね。忙しさにかまけてRKBニュースに取り上げていただいたことをブログにしていませんでした。深く反省。笑

WHOは新型コロナ感染拡大時には「マスク着用は有用ではない」と発表していましたが、今は「マスク着用は有用である」と発表を改めるようになりました。新型コロナウイルスや他のウイルス感染について、ウイルスサイズからは通常のマスク(N95以外マスク:サージカルマスク、布マスクなど)は感染を予防することはできません。

しかしながら、飛沫感染を減らす効果があることは、数々の発表からわかってきました。ですから、屋内で人が密になる空間においては、感染拡大の予防策としては有用でしょう。

 

屋外においては科学的な実験データなどからもまだまだ賛否両論あるようです。しかしながら、屋外であっても密になる環境であればマスク着用で飛沫暴露を減らせるのは屋内と変わりません。

 

今回は「マスクの着用で熱中症のリスクは高まるのでしょうか?」こんな疑問が多くなり、2020年5月28日放送のRKBニュースで取り上げていただきました。

 

感染予防の観点からもマスク着用は今や「当たり前の光景」となりました。しかし、季節は梅雨、そして夏を迎えようとしています。福岡県内でも今週も30度以上の気温を記録したりしています。このような時期にマスクを着用していて安心感はあるでしょうが、みなさん、快適でしょうか?

蒸れるし、息苦しいし、すぐに外したくなってしまいますよね。 短時間の通勤、通学時だけであれば我慢はできますが、ウォーキング、ランニング、球技などのスポーツなどなどの時はどうするのが良いのでしょうか?

 

そのことについてニュースでは、私見を述べました。ニュースは短時間ですし、時間の制約もあり、お話した内容全てが放送されたわけではありません。しかしながら、重要なことは、報道記者さんがしっかり画像やテロップに盛り込んでいただきました。さすがはRKBニュースですね。

 

文部科学省は2020年4月27日に「外出自粛時の運動・スポーツの実施について」外出自粛時において、安全に運動・スポーツに取り組んでいただくためのポイントについてまとめたことを発表しています。

(こんなことってあまり報道で取り上げられませんよね?笑)

https://www.mext.go.jp/content/20200427-mxt_kouhou02-000004520_3.pdf

 

これらのことは、クリニックの前回ブログに詳細にお話しいたしました。下記をご参照ください。

運動時のマスク着用は是か非か? 暑い時期にもマスク着用は必要? 〜「マスク着用で熱中症になるの?」色々な報道を考える〜

https://ashitoshinzo.com/2020-5-24-1/

 

気温、湿度、風、服装、体調、年齢、基礎疾患の有無、マスクの種類、などなど複数の要因が重なって熱中症を発症してしまうのです。「0か100か」の答えを求めてしまいがちですが、「マスクの着用=熱中症の発症」ではありません。

 

マスクもサージカルマスクからアベノマスクのような布マスク、薄手生地の通気性の良いマスクも色々とあります。ウレタンマスクやサージカルマスクを着用しての短時間(10-20分程度)のウォーキング、散歩などでは熱中症の心配は少ないでしょう。

 

それよりも、涼しい服装に気をつける、日除け・日焼け対策(日傘や紫外線防止クリームなどでの皮膚保護)、塩飴の持参、ネッククーラーの着用などに気を配るべきだと考えます。

「外出時には必ずペットボトルや水筒で水やスポーツドリンクを持参する習慣をつける」ことが重要です。

マスクを着用しているとマスク内で自分の呼吸で蒸れるため「喉が乾きにくい」、マスクを外すのが面倒になるので「水を飲むタイミングを逸してしまう」などのことが生じてしまい、脱水症、熱中症の一因となってしまうことがあります。

 

 

そのためにも

「のどが渇いてから水分を摂るのではなく、その前にこまめに水分を摂ることを心がけること」が大切です。

 

ウォーキングの時間も朝早くや夕方などの涼しい時間を選ぶ、日陰のあるコースを選ぶなども工夫していただきたいと思います。

特に子供や高齢で基礎疾患のある方は熱中症になりやすいだけでなく、熱中症をきっかけに腎不全や血栓症などの生命の危険を脅かす状態にもなってしまうことがあります。 少しの注意で熱中症のリスクを減らせますので、皆さん、どうかお気をつけください。

試作のネッククーラーを着用してランニングしてみましたが、知人から「怪しいドラえもん」と言われました。笑

 

筆者の竹内も暑い時期にランニングしたりしていますので、自分自身も気を付けたいと思っています。 以上、六本松 足と心臓血管クリニック 現場からの報告でした。笑