心臓弁膜症について

2021年もあっという間に7月になり下半期です。当院のクリニック名は「六本松 足と心臓血管クリニック」です。ブログはどうしても足のネタが多くなりがちではありますが、竹内は循環器専門医でもあり、「足病」だけでなく「循環器疾患(心臓や血管の病気)」も多く診ています。

 

今回はその中でも「弁膜症」について取り上げたいと思います。竹内は医学部卒業後に循環器内科に入局し、その後の大学院の時から心臓血管外科講座で研鑽を積んできました。一般的な医者像からは「めずらし者」の経歴でしょう。

 

「足病」もそうですが、「弁膜症」も内科的な視点と外科的な視点が診療において重要になります。

心臓弁膜症は心臓の弁が壊れてしまい、閉まりにくく逆流する(閉鎖不全症)、先天性もしくは動脈硬化などにより開きにくくなる(狭窄症)ことから生じる症状が出現します。自覚症状としては、運動時の息切れ、易疲労感(疲れやすい)、動悸がする、などを感じることが多いです。

このような症状を自覚されている方は一度、循環器専門医の受診をお勧めします。

 

かかりつけ医がある方も「心臓エコー(超音波)検査」を受けられたことがない方は、ぜひ一度、診察の上、心臓エコー検査をお勧めいたします。エコー検査にて弁膜症かどうかの診断をつけることが可能です。

 

動悸などの症状もある場合は通常の心電図検査だけでなく、一日中心電図検査をする(入院は不要)ホルター心電図検査も実施いたします。

 

心臓エコー検査にて心臓が元気に動いているか(心機能)だけでなく、弁の逆流・開閉異常などの状態がわかります。エコー検査は時間を要することもあり、診療予約とは別にご予約を頂いています。月曜日の午前中と金曜日の午後にベテラン(超音波認定技師)の女性検査技師さんが検査を担当しています。

その他の緊急を要する場合は院長が心エコーを行うこともあります。予約が混み合っていますので、検査をご希望の場合はお電話にてご確認お願いいたします。

 

超音波検査はCTなどと違い超音波であり、患者さんに被曝などの侵襲は全くない検査法です。当院では下肢動脈・下肢静脈・心臓・頸動脈・腹部大動脈(腹部一般含む)・甲状腺・表在腫瘤/血管・乳腺などのエコー検査が可能であり、エコー検査を重要視しています。

昨年度は下記の実績があります。大病院での検査待ちが長い場合などもご相談ください。

(エコー実績スライド参照) クリニックにも関わらず多くの超音波検査の実施をしています。

福岡市内では最新治療である大動脈弁狭窄症・閉鎖不全症に対してのカテーテルによる弁置換術(TABI/TAVR)が行われるようになっています。当院はそのような症例に対するご相談もお受けしています。

2007年に日本胸部外科学会からローマ会議参加メンバーとして若手学会派遣して頂いたことを懐かしく思います。その時はこのような治療が国内、福岡で施行できるのかと夢のように感じていました。

この時のスライドは経心尖部アプローチでしたが、経大動脈アプローチによる大動脈弁置換術や僧帽弁クリップの発表もあり驚きました。

 

母校の福岡大学病院でもこの度、カテーテルによる弁置換術が治療開始になったことを喜ばしく思います。

http://www.fukuuni-shinnai.jp/news/detail.php?id=7f1de29e6da19d22b51c68001e7e0e54 (福岡大学医学部心臓血管内科学ホームページより)

当院は足病・循環器疾患については、福岡大学病院だけでなく、済生会福岡総合病院、福岡赤十字病院、那珂川病院、九州中央病院、福岡中央病院、福岡山王病院、福岡徳洲会病院、小倉記念病院、福岡大学西新病院などと個々の病状に合わせて医療連携をとっています。また、大病院で対処できない足病変(慢性潰瘍、爪疾患など)は逆紹介にて治療に当たっています。

 

当クリニックは大病院ではないですし、こじんまりとしたクリニックではありますが、大病院に劣らずの高い診療の質を維持して、「足と心臓から全身を守る医療」を提供しています。

 

2007年のローマでの写真です。若いですね。笑

 

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