こんな時こそウォーキングで体力・免疫力を維持して欲しい。コロナ騒ぎで高齢者は寝たきりに?? 「正しく恐れて、本末転倒にならないようなコロナ対策:福岡市在住の高齢者対象」

今や中国、韓国、日本だけでなく世界中で「コロナ、コロナ、コロナ・・・」国内のテレビでも新聞でも「コロナ、コロナ、コロナ・・・」消費税増税だけでも暗い世の中に追い打ちをかけるような騒ぎになっています。

ウイルスに負けない健康状態を維持できるようにまずは予防に努めてください。「うがい、手洗い、咳エチケット(可能であればなるべく、人ごみの多いところではマスクの着用)」

皆さん、いろいろな報道でもご存知の通り、

(1)換気の悪い密閉空間

(2)多くの人が密集
(3)近距離での会話や発声

専門家会議は、日常生活の中で、この3つの条件が同時に重なるような場所や場面を避ける行動をとるよう呼びかけています。

 

しかし、一方で特に私のクリニック「六本松 足と心臓血管クリニック」の患者さん方では、3月上旬ごろから「報道・コロナが怖くて外に出られない」、「散歩が趣味でしたが、怖いので外に出るのを止めました」、「買い物のための外出も怖いので、宅配サービスに切り替えました」、「タクシーや公共機関は怖いので、車だけでの移動を心がけています」などの声を多く聞くようになりました。

患者さんの病状や性格、年齢、性別もマチマチですが、70-80歳代の女性にこのような会話が多い印象です。果たして、これから1ヶ月?2ヶ月?収束までどのくらいの期間が必要なのかわかりません・・・ご高齢者にとって、この行動は良いことなのでしょうか?

 

20歳代の10年間と70歳、80歳代の10年、同じ10年ですが、筋力の衰えは同じスピードでしょうか?? 未知のウイルス「新型コロナウイルス」は確かに特効薬もまだありません。ただ、これが「正しい怖がり方」なのかは、個人個人によって千差万別ですので「正解」はありません。ただ、70歳代以降の高齢者が1ヶ月家に籠るような生活をしてしまうとどのようになるでしょうか??

 

高齢者の筋力低下や筋萎縮は諸説ありますが、安静臥床のままでは、1日に約1〜3%、1週間では10〜15%の割合で筋力低下が起こり、3〜5週間で約50%に低下すると報告されているものもあります。

活動が少なくなり最大筋力の20%未満の活動しかしない場合に筋力低下や筋萎縮が起こりやすくなります。特に重力に抵抗して働く筋肉である大腿四頭筋や殿筋群、腓腹筋などに起こりやすいことが分かっています。

東京都健康長寿医療センター研究所によると、外出頻度と認知機能障害の発生には関係が認められ、1日1回以上外出する人に比べ、2〜3日に1回以上の外出頻度の人では1.58倍、1週間に1回以下の外出頻度の人では3.49倍、認知機能に障害をきたすリスクが高まるとも報告されています。

 

筋力が低下するのはあっという間です。幸い、福岡市内はまだ感染が広がっていない地区です。コロナウイルスが収束した後に、車椅子生活、寝たきり生活にならないためにも、そして「心身共に健康な状態を維持する」ためにも「週に3回くらいは1日20-30分程度のウォーキング(散歩や外出を含む)」をして欲しいと思います。

 

あくまで個人的な意見です。地域の経済状態が悪くなるのも良くありません。3つの条件が同時に重なるような場所や場面を避ける行動をとりながら、少人数では、外食も必要なのだと思います。そのように患者さんには個々の病状に応じて説明しています。

季節の良い春はもうそこまできています。桜やいろいろな花や緑に溢れる季節です。ウォーキングのついでにお花屋さんに立ち寄り、自宅用にお花を飾るのも良いでしょう。

 

これからの季節を迎えるにあたり、皆さんが「心身共に健康な状態」であることを心から願っています。と共に、自分自身もまたスタッフも心身ともに健康で過ごし、多くの患者さんの診療にあたりたいと思います。

まずは、「うがい、手洗い、咳エチケット(可能であればなるべく、人ごみの多いところではマスクの着用)」を忘れずに徹底をお願いします。