「子供の靴選び」 すぐに大きくなるので、少し大きめを選んでも大丈夫?

リトルママ(2019.3.11号)に掲載されました。近年、子供の巻き爪が多い、足趾(あしゆび)が上がっている(浮いている)、などの足のトラブルが増えています。様々な要因が考えられますが、その代表的な原因の一つに「靴をしっかり着用できてない」ことが挙げられます。

足にトラブルのある子供の70%は大きすぎる靴を、10%は小さ過ぎる靴を履いていると言うデータがあります(足育指導資料:日本学校体育研究連合会)。当院では子供だけではありませんが、外来受診患者さんの約70%が適正な靴のサイズを着用していなかったと言うデータもあります。

<靴の選び方>

小さい靴を履くと足が圧迫されてトラブルが起きてしまいますが、大き過ぎる靴でも、靴の中で足が動いてしまい巻き爪やタコ、外反母趾などの変形の原因となってしまいます。

 

靴の選び方も大切ですが、「きちんと履く」ことも大切ですから、ご家庭でも学校でも「靴の重要性、足の重要性を伝える」、「靴の履き方・選び方の指導」もお願いします。

 

<日常生活で気をつけること>

靴をしっかり履けていない、普段から通学時以外はサンダル、スリッパを履いて過ごしているような子供(大人もです!!)も見ることがあります。まずは適正な靴をしっかり着用して子供達が伸び伸びと運動できる環境を整えることが重要と考えます。

小児期の扁平足についても掲載しておきます。

 

<扁平足とは? >

一般的に足の裏全体が地面に着く、土踏まずが無い状態のことを言います。

 

<身体への影響>

活動量、体力、体型、生まれつき(先天性)なのか、成長の経過で生じてきているのか、などにもよって影響は異なりますので一概には言えません。疲れやすい、足裏が痛むなどの症状があれば、治療が必要なこともあります。

 

<治るものなのか?>

扁平足になる元々の原因が人それぞれですので、成長過程で改善するものもあれば、手術が必要になる場合もあります。

 

靴選びはキャラクターやデザインだけで選ばないようにして欲しいと思います。また「足のトラブル」はお母さん、お父さんだけで悩まず、「足を診てもらえる」クリニックにご相談ください。もちろん、当院でも構いません。

 

「 健康は足元から!!」一人でも多くのお子さんに、健やかな足で元気に学校生活を送っていただけることを願っています。